2023, 1/18-31 パラ オーストラリアXCツアー (2/2)

1/26(木) 1回ぶっ飛び、その後東に100km

この日も同じように北→西→南西予報。ただ強風にはならないようなので早めに出てみるが、まだ北風が強く、吹きおろし気味であっさりぶっ飛ぶ。幸いすぐにTOに戻り、今度はしっかり上がりだすのを待ってテイクオフ、3000mオーバーまで上げきってスタート。昨日の反省から若干南寄りに進んで東側の稜線で2800mをキープ、そのまま割と余裕をもって台地に上がることができた。(感覚的には対地で1400mを切るとちょっと気になるので、台地900+1400=2300mから出来るだけ余裕を持たせたかった)

台地に上がると、サーマルトップが上がって大体3000オーバー。北側10kmほどの所は雨雲になっているので、そちらにはあまり近づきたくないが、反対の南東方向は青空で明らかに空域が違う(多分海風が入っている)。雲を見ながら70km程まで進むが、この先は広いブルーホールで、真東の雲の列か(多分海風がぶつかっている)、北西の雨雲脇のどちらかに行くしかない。でもしばらくはまだ雲があるな、と追っかけている内に、ブルーホール領域に入ってしまいそのままLD。

ちなみにこの日のMaxは202km、最後は雨雲の間を縫うように飛んで行ったらしい。そこまでやる気はないが、もうちょっと早めに方向転換すればもう少し伸ばせたかも。

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1/27(金) 東に大きな積乱雲 飛ばず

この日は西風なので、XC行くなら東方向なのだが、東側には雲が発達していて嫌な感じ。その内東側の稜線に明確な積乱雲(雨雲)が発達、TO上空も強い吸い上げで巻き込まれそう。TOして上がっていた機体は、何とかアゲインスト側に抜けだして南西方向に飛んで行った(Maxで50km位?)。結局昼間はTOもHQも降らなかったが、夜にマニラに豪雨、結構長いこと降っていた。

1/28(土) 西テイク~北に95km

イベントとしては最終日。予報としてはここ2、3日と同様に北西→南西風。ただし東側は、昨日の大雨の影響で強いサーマルは期待できず、北方向へのXC狙い。TO周辺の上がりは良いが、上空はまだ北成分があり、北方向の雲を観察しながら上空待機。その内北が若干弱くなり、Mt. Borah山塊の北の外れにサーマル雲が出来るようになったので集団で出発。期待通り進む方向に積雲が次々と出来て、鳥を追っかけたりしながら北上。少し先がブルーになっているようだが雲底近くでは良く見えない。まだ2つばかり先に積雲が見えるのでそれにつけてから考えよう、と思っていた所、気が付いたらブルー領域に入ってしまい、そのまま他の機体と一緒にBingara近くにLD。降りたら牛が走ってきて焦ったが、しばらくにらみ合っていたら興味をなくしたようなので、機体をデカバッグに詰め込んで脱出。

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1/29(日) 朝閉会式、タムワース~シドニー、飛行機飛ばず

朝にXCキャンプの閉会式。Webサイトに結果が載っているが、5位までは地元オーストラリア、6位のドイツ人に続く7位。後は帰るだけ、だったのだがニュージーランドの大雨の影響で玉突きに欠航、結局空港近くのホテルで1泊。夜遅くなのでそのまま寝る。

1/30(月)散々待たせて夕方出発、1/31深夜に羽田着

代わりの便は15時出発、羽田空港22時着予定。ところがエンジントラブルで散々待たされて、直ったと思ったら豪雨でまた出発中断。最終的には飛んだのだが、羽田着は深夜2時。申告すればホテルを手配してくれるとのことだったが、これ以上仕事を休めないのでタクシーで帰宅。

 

今回のXCキャンプでの最高距離は202kmで、200~300kmが連発するようなコンディションではなかったので、目標である200kmオーバーが出来なかったのは仕方がないと思う。ただそれぞれの日で、自分のフライトとトップグループを比べると明らかに差があり、そこが改善すべき点だと思う。明らかに違っているのは2点。

  1. フライト時間(スタート時間):時速30kmでも200kmには約7時間、時速40kmでも5時間必要。トップ集団はコンディションのピークよりだいぶ前に出発して、先に進んでいる。ただこれは、Mt.Borah周辺のサーマルポイントを知っていたり、それぞれの風での攻め方を知っているアドバンテージが効いていると思う。一方自分の場合は、今回最初の部分で集団フライトを有効活用しようと思い、実際それでうまくいっていたので、今回は納得できる。ただ皆Cクラスメインなので、コンペで集団から遅れない技術を身につければ、ある程度はカバーできるのでは。
  2. 徐々に変わる変化にアジャストすること:50~70km、あるいは3~4時間フライトすれば、大体何かしら変化がある。地形、風向き、太陽の角度、それらが影響するサーマルの傾向、その結果出来る雲の配列など。それらの変化を常に感じ取って、飛び方・意識を徐々に変えていく必要がある。徐々に、というのが重要で、コンディションはいきなり変わるものではないので、いきなり変えても上手くいかないから。今回、大体降るパターンはこの変化に対するアジャストが上手くいかなかったらからだと思う。このポイントをどう改善(練習)していくか?と考えると、結局長距離のXCでロングフライトするのが一番有効に思う。

今回、改めて自分がパラに求めているのはXCなんだな、と痛感した。つまり今回は非常に充実した、楽しいツアーだった。仕事もあるし、次回いつ行けるのかは分からないが、また機会があれば海外XCツアーに参加したい。

2023, 1/28 Mr.Borah